志免町発展の礎 「竪坑櫓」
日本の近代化、経済の発展に大きく貢献した石炭産業。その一翼を担ったのが筑豊、三池と同じく粕屋炭田で、当地区の石炭採掘は古く、(1684〜1703年)貞亨・元禄のころからです。
志免炭鉱は、海軍省、運輸省、国鉄の直営炭鉱として粕屋炭田の中心を担い、明治以降の日本の近代化に大きく貢献をした炭鉱であり、まさに志免町の発展で礎であります。
その証として残存するのが「立坑櫓」です。
この櫓はワインディングタワー形式で、同型では世界有数で、コンクリート造りでは世界最大最古で、世界一と言っても過言でなく、高さは日本一で、唯一残存している貴重な近代化遺産であり、正に日本の宝であり、志免町の世界に誇れるシンボルです。


この櫓の解体話しが議会内でも常に話題となるが、壊す事は容易いが世界一、日本一の礎を安易な考えで壊してよいものでしょうか。
先日の西日本新聞、読者投稿欄「こだま」に、「古い物壊さず日本の心残せ」との声が掲載されていました。昨今の滋賀県・豊郷小学校校舎解体、旧正田邸の取り壊し、ダム建設による五木村の埋没等を愁っての声です。
この櫓は今二階堂焼酎のコマーシャルで全国に紹介されています。また地元のテレビで、近くにあるラーメン屋さんが報道され行列ができたとか。町づくりの目玉として「世界一、日本一」を作ろうと苦労している自治体が多い中、これを壊そうと言う発想。中央公園のボロボロに放置された機関車といい、何と殺伐とした町なのか。これを生かした町づくり、商工活性のアイディアを皆で出し合い議論する事が町興しの第一歩ではないでしょうか。


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立坑櫓 

庁舎から望む

緑の竪工櫓

交差点より望む

蔦が伸びる

五月の竪坑櫓
櫓の中 (今はNEDOに許可を得なければ入る事が出来ません)